鉄筋コンクリート造の最近のブログ記事

最戸集合住宅

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ローコストでもできる空間の質

大きな駅から徒歩圏内の、小高い丘の斜面の麓に建つ地下1階+地上3階建ての集合住宅です。
地階に車庫、最上階はオーナーさんの住戸が占め、残りの部分に5戸の住戸があります。
構造はRC造、各住戸は打ち放しの壁と大きな開口部とで構成された空間です。

躯体や機器のコストは抑えて、素材感のある空間を優先

限られた予算内で可能な限り広く、質の高い空間を実現することを目指しました。
その結果として選択されたのは、
コンクリート打ち放しのフレームに複層サッシを建て込んだ、南側に向けて開放的なワンルームのプランです。
賃貸用住戸には必要最低限の設備として、キッチンと洗面・シャワールームがありますが、
それらのカウンターや収納、エアコン用パネルには型枠合板を再利用しています。
オーナーさんの住戸は、ご自分でタイルを施工され、
賃貸住戸の床はクリアのレベリング材で仕上げらています。
配線・配管関係を納めたボックスは白く塗装されて、
少し荒めに打たれた打ち放しコンクリートの壁・天井の素材感を引き立てています。
設備機器や照明等は市販品、輸入家具専門店の商品の中から厳選して選び、
コストを抑えつつ、デザインにも妥協していません。

概要 - SPEC -

建設地 横浜市港南区
用途地域 第1種中高層住居専用地域
建築用途 集合住宅
敷地面積 264.12m2(79.9坪)
建築面積 72.83m2(22.0坪)
延床面積 285.07m2(86.2坪)
構造規模 鉄筋コンクリート造地上3階地下1階建
戸数 1+5戸
竣工 2010年

山元町の家

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限られた敷地を最大限使い切る家

丘の上の商店街の中にあるお宅です。
間口が狭く奥行きがある縦長のカタチで、両隣も敷地境界沿いにすぐ壁や階段があって囲まれたような敷地でした。
ただし道路と反対側の南の方角だけは斜面状にだんだんに下がって行っていて、視界も開ける眺めの良い場所です。
つまり、北側のアーケードがある道路、東西の建物の壁面に対して、南側はとても開けた場所です。

空間を立体的に広々使う

敷地の幅によってプランが制限されましたが、
リビングダイニング、収納のスペース・仕事のスペース、寝室・バスルームを重ねて配置し、
空間を立体的に考えることによって、住宅に要求される機能的な要件や空間的な広がりを解決しています。
また、階高を押さえることで、タテ方向の移動にも配慮しています。
2階にある小上がり状のタタミスペースは、家の中でも落ち着いたスペースになっています。

概要 - SPEC -

建設地 横浜市中区
用途地域 近隣商業地域
建築用途 専用住宅
敷地面積 32.44m2(9.81坪)
建築面積 23.10m2(6.99坪)
延床面積 66.44m2(20.10坪)
構造規模 RC造3階建
家族構成 1人
竣工 2010年

緑園都市の家

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庭へフラットにリビングが広がるバリアフリーの家

計画は、元々あった築16年の家についてご相談頂いたところから始まりました。
築年数の浅いそのお宅を建て直すことには大変考えさせられるものがありました。

車椅子のご家族と共に住まう家

まだまだ新しかったその家は、車椅子で生活をするための大規模な改造をする予定でした。
ところが、宅盤が道路面から70センチ程高く、既存の階段のアプローチをスロープに改修することは不可能でした。
南側の庭を潰してスロープにし、かつ車の出入りも兼ねるようにしなければならなく、車椅子での行動範囲に制限が出るおそれがありました。

正月を挟んでご家族で考えられたそうです。誰のための家なのか?車椅子のご子息とずっと一緒に暮らしていきたい。

共に過ごす生活者として自分たちも希望を持ちたい。大切にしていた木々も伐採しなければならない。
ご家族は建て替えを決心されました。
上下の移動こそエレベーターになりますが、水平方向の移動は室内でも庭でも、極力車椅子で自由に行動できる家です。
また、その場所ごとに新鮮な空間体験が出来、感覚を刺激することが出来るよう意図しました。


概要 - SPEC -

建設地 横浜市泉区
用途地域 第1種低層住居専用地域
建築用途 専用住宅
敷地面積 181.16m2(54.8坪)
建築面積 72.14m2(21.8坪)
延床面積 151.90m2(45.9坪)
構造規模 木造地上2階建て+鉄筋コンクリート造地下1階
家族構成 4人
竣工 2010年

山手の家

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地階のパティオから屋上庭園まで連続したスペースの家

3つの緑のゾーンがある、室内の至る所から敷地内外の緑を感じられる住宅です。

道路沿い、斜面地、屋上庭園の3つの緑のゾーン

横浜の閑静な住宅街に位置する住宅です。

南側の隣地は崖と言ってもいいような急傾斜地ですが,濃い緑が残っていました。
敷地はこの急傾斜地と北側にある道路に挟まれた、東西に細長い形状をしており,
崖に対する配慮などから構造はRC造となりました。
また、建て主さんは所謂洋風を好まず,むしろ日本の民家の良いところに注目されていました。

計画としては,この住宅には3つの緑のゾーンを設けてあります。
1つ目は、風致地区として規定の広さの緑地帯を確保する必要から生まれた、道路沿いの緑地です。
道路沿いに塀などを設けず植栽することに拠って、道行く人の目の保養になり、
また、室内への視線のコントロール,緩衝帯となることを考えました。
(計画上,採光のためにどうしても道路側に窓を設ける必要があります。)
窓越しに樹々を眺め,また周囲の風景を眺めることで四季を感じることもできます。

2つ目は南側の斜面地の緑です。この緑を借景できるように2つの大小のライトコートを設け,
コートを介してプライバシーを確保しつつ,採光・通風ができるようにしました。
大きい方のライトコートは、1階の中庭にあるテーブル状のトップライトを介して、
地階へのライトウェルとなることも意図しています。

3つ目はRC造の特性を活かし、陸屋根の上に断熱を兼ねた屋上緑化を行いました。
木造ではフラットルーフの構法、積載荷重などに配慮する必要があるのに対し,
RC造ではそれほど難しくありません。
屋上庭園には建て主さんの好きな季節の花々や木々が植えられていて,
地上には確保出来なかった広い庭を実現しています。日当りも良すぎる程。

地下のオーディオルームから始まって,屋内のストイックなインテリアのスペースの連続、
さらに屋上には思い切り背伸びをして深呼吸できる庭園と、
周囲の緑を取り入れながら様々な「場」の連続を大切にした住宅です。

概要 - SPEC -

建設地 横浜市中区
用途地域 第1種低層住居専用地域(第3種風致地区)
建築用途 専用住宅
敷地面積 171.56m2(51.9坪)
建築面積 67.45m2(20.4坪)建ぺい率39.32%(40%)
延床面積 174.90m2(52.9坪)容積率73.18%(80%)
構造規模 RC造 地上2階地下1階
家族構成 2人
竣工 2008年

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